
黒のファッションについて考えたこと
昔、日本のとても有名なミュージシャンが『これから僕は黒だけ着ようと思うんです。』というようなことを言っていました。
正確な内容は覚えてないですし、理由がどんなものだったかも忘れてしまったのですが、当時この言葉を聞いてわたしは「かっこいい!たしかに黒といっても幅があるし。けど、ずっとそのルールは結構大変そう。。」位に軽く思っていました。
でも、その言葉は本当で、その後もメディアで見かけるその人はずっと黒を着ていたと思います。
ネットで画像検索してみると、黒いTシャツでもプリント部分は白だったり、黒地に白いドットのネクタイなどをしている画像などを見ることができます。
なので、黒一色というよりは、「黒を基調としたファッション」ということだったのだと今になって思います。
その人はよく黒のニットキャップもかぶっていました。茶色の長髪とあっていて、ステージでギターを演奏する姿はいつもかっこよかったです。もちろん、音楽自体もかっこよくて、私がはじめてカラオケに行った時に歌った歌はこの人の曲だったことも、この記事を書いていて思い出しました。

みなさんご自身のワードローブの中を思い出してみてください。その中にある黒いアイテムを使ってコーディネートしたとしても、なかなか均一な黒にはならないですよね。
素材がレザーだったり、綿やシルク、麻だったり、デニム 、あるいは古着などによっては、その風合いや見え方も全く変わってきます。
そして一口に「黒」といっても少しグレー寄りだったりするアイテムもあるので、そう考えるとさらに幅は広がっていきます。
たとえば、今日は黒の比率が多いし重たくなっちゃうかな?と思っても、実際に着て鏡を見てみると意外とそうでもなかったりすることもしばしばです。
年月が経つにつれて、この「黒」についての言葉を思い出すことも増え、その奥深さというか含蓄のようなものを、いまさらながらに感じています。
「黒い色って重たいよね」なんて言って一言で片付けてしまうのは、もったいない。その一つの色の中にいろいろな色を感じることで日常も豊かになっていくのではともちょっと思ったりもします。
しかし、こんなことを書きながらも自分のワードローブを見てみると、残念ながら黒い服はそれほど多くありません。。紺や青、茶系のものばかりです。 でもこれからは少しづつ黒を買い揃えて、もう少し歳を重ねたらブラックコーディネートに切り替えていくのも良いかなと思っています。

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”日常を少し違った視点で見てみる”をテーマに
自分の周囲、半径5メートル位にあるものなどについて書いています。
音楽やアート、文学が好きなグラフィックデザイナー。
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