真珠のネックレス〜ジュエリー を引き継ぐ〜

みなさんは実家を整理する時があるだろうか?
私の家は田舎の山奥のため、湿気がひどく、どの家も倉庫に何でもかんでも保管してしまうので、片付けは結構大変。
大正時代の桐ダンス(当時の嫁入り道具である)、骨董、着物、用途不明の毛皮…
今年も片付けに行った際、母が何やら大事そうに保存ケースを抱えて奥座敷からやってきた。
倉庫の奥にしまっていた、自分が若い頃に祖母や親族からもらった宝飾品を見つけたのだそうだ。
一つ一つケースに収まって、鑑定書もついた宝石は、まさしく「永遠の輝き(byデビアス)」を放っている。

しかし、ハイジュエリーとは、やはり年齢を重ねてこそ、似合うもの。
正直言って私よりも今の母の方が似合うので、全部ではなく、比較的デザインの若いものだけをいただくことにした。
本物の真珠は傷みやすいので、あまり気軽につけることはできないが、これぞ永遠のシック。
どんなに時代が過ぎても使うことができるデザインだ。
ジュエリーにも時代は反映されるものだが、全体的に今で言う”レトロ”なデザインで、とても愛らしい。
アクセサリーでは無い、本物の「ジュエリー」は石一粒でもずっしりと重い。
しかし、かなりの長期の倉庫保管のものなので、一度専門店に持っていってきれいにしてもらったほうがいいと思い、東京の宝飾品修理に持っていくことにした。

最近は、宝飾品を改めて鑑定に出すのが流行っているそうだ。
無加工のダイヤモンドの原石だと語り継がれていた形見の石が、調べたらただの水晶だった…ジュエリーとして受け取ったものが単なるアクセサリーだった…などなど、今の鑑定技術になってからわかるものも多く、騙されている人も多いらしい。
(確かに、明治大正時代となると謎の行商から買ったものも多いだろう)
お店の鑑定士の方に、いろいろ聞いて勉強になる。
ダイヤのたくさんついた指輪は、サイズを調整すること自体、今の技術でも難しく、サイズは変えられても1号~2号までが限界。
百貨店の鑑定だから丸投げでOK…というわけでもなく、職人側の意見も聞かなければいけない。
まずは直しや加工でいくらかかるか見積もり出しだけを依頼する。

しかし、石が細かく付いているのデザインはサイズ直しは難しいと言われてしまった。できればこのまま使いたかったので、とても残念…

すぐ直して使えると思い込んでいただけに、ここまで時間も手間もかかるとは驚きだったが、全く知らなかったジュエリー の世界は本当に奥が深くて面白い。
宝石を持つ、とはどういうことなのか、初めて知った。

もしかして、動産として既に詳しい方には当然の話なのかもしれない。
しかし、実際に関わるようになってみなければ、その存在自体認識できないものは、これだけの情報化社会になってもまだまだたくさんある。

ざっと調べても、人類史から自然史から、何から何まで複雑に絡み合う宝石は、「地球史」そのものである。

なぜ、宝石が若いうちには似合わないのか?その理由が分かった気がする。

Profile

momoPB
momoPB
新潟県出身。田舎生まれ女子校育ち。
最近クラシックバレエを習い始め、怠惰な心身を鍛えるべく日々奮闘中。
趣味はいろんな国のオーガニック商品のパッケージ集め、アプリで縁起のいい方角を探すこと。
好きな食べ物は炊き込みご飯、苦手なものはマヨネーズ。

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