Music Review |それぞれの「東京」の歌
「東京」という言葉の響きは、人や年代、または住む場所などによっても受ける印象が大きく違うのではないかと思う。
わたしは東京駅から新幹線で2時間ほどの街に暮らしている。つまり「地方」に住んでいる。今では東京に行く機会も減ってしまったが、以前は舞台やライブ、美術館などを観に定期的に遊びに行っていた。ここ最近は仕事で行く機会の方が多いが、わたしにとっての「東京」はやはりエンタメに触れて楽しむ場所なのだと思う。
ものを創る人たちにとっては、感性を刺激してくれる場所「東京」。そして、その「東京」自体をモチーフにした作品も数多い。
下記にあげるのは「東京」あるいは「Tokyo」というタイトルの曲を歌っている歌手、またはバンドのごく一部である。
発表されている年代が違うこともあり、アーティスト名に懐かしさを感じる人も多いだろう。この記事を書く中で初めて知って聴いた曲もある。描かれている東京の姿は様々で、どれも味わい深くてグッときてしまうのだ。
- サニーデイ・サービス
- きのこ帝国
- 桑田佳祐
- くるり
- MONO NO AWARE
- 矢沢永吉
- 平川地一丁目
- 井上陽水
- マイ・ペース
- やしきたかじん
- Mr.Children
- B’z
- いきものがかり
- 浜田省吾
など
海外では日本の音楽ジャンルであるシティ・ポップが流行っているようだが、今回紹介しているのは「都市である東京」を歌った、まさに「CITY POP」。どの曲もおすすめである。海外の方にも是非聴いていただければと思う。
わたしとしては、東京をゆったりと観光気分で巡ることのできる井上陽水の「Tokyo」を推したい。アレンジも洗練されていてなんとも心地よい気分に浸らせてくれる。だが、なにより特別で一番好きなのがマイ・ペースの「東京」だ。この曲は1974年に発表された彼らのデビュー曲。マイ・ペースは昭和時代のフォークソンググループ。
当時はまだ子供だったため、当然発売当時に聴いたわけではないのだが、だいぶ経ってからラジオのフォークソング特集で聴いたのが初めてだったと思う。印象的なイントロ、切ない歌詞にメロディ、そして歌声が重なりなんとも素晴らしい名曲になっている。サビの素晴らしさはいつ聴いても絶品だ。
1974年には、同じくフォークソングで有名なグループのかぐや姫が、アルバム「三階建ての詩」の中で名曲「なごり雪」を発表している。
また有名な「神田川」は前年の1973年にシングルレコードとして発売されている。
どの曲も東京に関係する若者の姿が描かれていてとても興味深い。
最後に、「東京」というタイトルではないが「東京」という言葉がタイトルに入っている曲としてピチカート・ファイヴの「東京は夜の七時」をあげないわけにはいかないだろう。
この曲のきらびやかさは、まさに理想の東京の姿の一つなのかもしれない。是非海外の方に聴いていただきたいタイムレスな名曲だ。
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”日常を少し違った視点で見てみる”をテーマに
自分の周囲、半径5メートル位にあるものなどについて書いています。
音楽やアート、文学が好きなグラフィックデザイナー。
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