日本人の「クリスマス」について

日本でのクリスマスは、宗教的な意味合いというよりも、年末最後の楽しいイベントとして広く浸透しています。
12月になると少しずつクリスマスの飾りを街で見かけるようになり、
年末に向けてイベントや商業施設でのセール・街やテレビなどでクリスマスソングが流れたりなど、日本中がクリスマスムードに包まれます。
また子供たちにとっては、クリスマスプレゼントやケーキ、特別な食事を楽しむ機会として、大切な行事の一つです。

1.クリスマスの始まりと普及

日本でクリスマスが広まったのは明治時代以降で
横浜で創業した明治屋が銀座に出店し、クリスマス向け商品を販売。
広くクリスマスが受け入れられるようになったと言われています。
また、戦後の経済成長期にベビーブームと言われる世代により、子どもの数が爆発的に増加。
クリスマスケーキの普及や、デパートのクリスマス商戦などが契機として、商業的なイベントとして日本に定着していきました。
現在では、クリスチャンが国民の1%に過ぎない日本でも、宗教に関係なく多くの家庭で祝われています。

2.子どもたちとサンタクロース

クリスマスの一番の楽しみは、サンタクロースからのプレゼントです。
子どもたちはクリスマスイブの夜、ワクワクしながら眠りにつきます。
親がこっそり用意したプレゼントが、翌朝ツリーの下や枕元に置かれているのを見つけると、喜びいっぱいの笑顔を見せます。
この風習は、欧米の「サンタクロースが煙突から入ってプレゼントを届ける」という物語が元になっていますが、
日本では煙突がない家庭が多いので、親がそれぞれ工夫して演出しています。
「サンタクロース=親」という事にあえて触れず、あくまでサンタクロースからのプレゼントとしてクリスマスを楽しむ。
日本の家庭ではそんな暗黙の了解があったりします。

3.クリスマスケーキと特別な食事

クリスマスイブやクリスマス当日には、家族や恋人・友人と一緒にケーキを食べるのが定番です。
日本では、イチゴと生クリームを使ったデコレーションケーキが特に人気です。
近年では、様々な工夫が凝らされたケーキを楽しめることもあり、甘党の人には特に嬉しいイベントです。
また、フライドチキンやピザなどの特別な料理を用意する家庭も多く、楽しい食卓を演出します。

4.家族との時間

クリスマスは家族の絆を深める特別な日でもあります。
忙しい日々の中で、子供たちと一緒にクリスマスツリーを飾ったり、
市販の飾りや、手作りの飾りでお部屋をデコレーションして楽しみます。
親子・家族で一緒に楽しむことで、思い出に残る特別な体験が生まれます。

5.日本独自のクリスマス

・クリスマスイルミネーション

クリスマスイルミネーションは日本のクリスマスシーズンを代表するもので、
都市の街路樹や商業地区がLEDライトなどで美しく装飾されます。
この慣習は、商業施設がクリスマスをより魅力的に演出しお客を呼び込む、商業的な理由から始まりました。
イルミネーションが日本に登場したのは明治時代と言われていて、大阪や東京の勧業博覧会でも盛大なイルミネーションが装飾されました。
明治時代に明治屋が銀座に進出したとき、毎年クリスマスの季節になるとイルミネーションを飾りました。
これが年々豪華になっていくということで、の新聞にも取り上げられr、広く世間に浸透したと言われています。

・クリスマスイブデート

日本のクリスマスにおいて、特に若いカップルにとってクリスマスの前日(12月24日の夜(クリスマスイブ))はデートの日とされています。
レストランやホテルは予約でいっぱいになり、恋人同士は特別な夜を楽しむために外出し、上記のイルミネーションを楽しんだりします。
この日は、カップルがお互いに感謝の気持ちを表す日として祝われます。

・プレゼント交換

クリスマスイブにはプレゼントを交換する習慣が根付いています。
特にカップルや友人同士が互いに贈り物を交換し、感謝や愛情を交わし合います。
商業施設では、クリスマス用のプレゼントコーナーが広く展開され
多くの人でごった返すのが定番となっています。

・まとめ

日本のクリスマスは、12月を代表する商業的な側面の強い行事です。
とはいえ、その中には家族の愛情や絆を感じられる要素がたくさん詰まっています。
サンタクロースの存在やプレゼント、家族・恋人・友人と過ごす大切な時間が、深く思い出として刻まれます。
クリスマスは、日本人にとって魔法のようなひとときなのです。
12月に日本に来られる機会がありましたら、この独特な高揚した空気感を感じて日本をさらに楽しんでみてはいかがでしょうか。

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boris
boris
グラフィックデザインやweb、ディレクションも対応するデザイナーです。

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