美しい日本の切手
メールが普及する遥か昔、私の周りの方は筆まめで、よくお手紙をいただきました。もちろんお返事も書きますので、必然的に切手を買う機会が多くありました。
電子メールが主流になってくると手紙は書かなくなり、必然的に切手も必要なくなりましたが、それでも綺麗な切手を見ると、ついつい眺めてしまいます。
先日、学生時代から使っている書類ケースを整理していて、なつかしい切手が出てきたのでご紹介いたします。
日本の切手は美しい印刷技術で知られています。特にグラビア切手は繊細で鮮やかなデザインが特徴です。
グラビア切手は、グラビア印刷という印刷方法で製造された切手のことで、日本の切手を主に製造している国立印刷局では、さまざまな色調の図柄や写真を再現するために、グラビア印刷の技術を使っています。
日本の切手は国立印刷局以外に、国内外の印刷会社でも製造されていますが、そのどれもがグラビア印刷以外の方法によるもので、現在では、オフセットという一般的な印刷方法による切手が世界的に主流となっています。
しかし、日本の国立印刷局では今もグラビア印刷を主とし、切手を製造しています。
国立印刷局で製造する切手には、特色インキが使用されていて、切手の余白に印刷された「カラーマーク」で、その色数と印刷の順番が確認できます。
私はこの「カラーマーク」をみるのがとても好きです。
左の切手のハイビスカスの絵には黄色は使われておらず、オレンジ、黄緑、赤で表現されています。右の切手には暗めの青と水色に近い青で海と富士山を表現しています。
一般に広く普及しているプロセス印刷は、シアン(青)・マゼンダ(赤)・イエロー(黄)・ブラック(黒)の 4 原色を掛け合わせて様々な色を再現していますが、特色は、このどれとも違う、特別に調合された色を重ねて印刷します。
それぞれのデザインに合わせて特別に作られた色なので 、金、橙、黄緑、薄紫色など、プロセス印刷では再現しにくいとされる色や、デザイナーが表現したい繊細な色を的確に表現することができます。
印刷会社で製造された切手も様々な種類があります。特にアニメのキャラクターなども製造されており、コレクションしている方も多いのではないでしょうか。
下の画像は日本郵便の HP 掲載の画像になりますが、どちらも凸版印刷が印刷しています。
ちなみに上記の「日本チリ修好 100 周年記念」の切手の発売は 1997 年、「九州・沖縄サミット記念」切手は 2000 年、どちらも「大蔵省印刷局」で製造されています。
国立印刷局の沿革を HP で確認したところ、2001 年以降に大蔵省から財務省、2003年に独立行政法人になっていました。
1952 年(昭和 27 年) 8 月 1 日、大蔵省の付属機関の大蔵省印刷局となる
2001 年(平成 13 年) 1 月 6 日 財務省の特別の機関の財務省印刷局となる
2003 年(平成 15 年) 4 月 1 日 独立行政法人国立印刷局となる
切手は、販売郵便局やネットショップで購入できます。日本のお土産の一つとして、郵便局を見かけたらちょっとのぞいてみるのはいかがでしょうか。
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- 経年劣化の為あちこちに不具合がでて通院中。歩く速度は 5km/h
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