「年賀状」と「年賀状じまいシール」

新年を祝う挨拶状「年賀状」。親戚や友人、会社の同僚などに新年の挨拶や感謝の気持ちを伝えるためのカードです。新年を祝う言葉をもって挨拶し、お世話になった人たちへ旧年中の感謝と新しい年に変わらぬ厚情をお願いする気持ちを書いたり、親しい相手には近況を添えたりする、日本の伝統。

そんな年賀状シーズン、とある雑貨店の文具コーナーでちょっと気になるものを発見しました。「年賀状じまいシール」というものです。和柄の可愛らしい台紙に、年賀状じまいのご挨拶文がひとこと書いてあり、はがきにぺたっと貼るだけでその旨を簡単に伝えられるシールだそうです。郵便での年賀状を控える人が多いことは近年たびたびニュースにもなりますが、それを伝えるための専用の「シール」が存在していたとは…。

子供の頃は、学校の同級生に1枚1枚手書きで書いたり、干支のイラストを描いたりするのが楽しみだった年賀状。冬休みの間は、自分宛の年賀状が届いていないかポストを見に行くのがちょっとしたプチイベントだった記憶があります。年を重ねてからは、普段なかなか連絡をとれない遠く離れた友人からの近況や、家族の写真が印刷されたものなどを見るのが楽しみだったりもしました。



デジタル化によるスマートフォンやSNSの普及により、年賀状を郵便で送る代わりにデジタルメッセージで新年の挨拶をする人が増えている昨今。(という私も、もう数年前に年賀状じまいを終えているのですが…)他にも、年賀状を準備する手間やコストを負担に感じる高齢者が増えていたり、無理のない形で感謝の気持ちを伝えたいというニーズが高まっているそう。紙の消費を減らすという観点からも、年賀状を控える動きが広がっているそうです。


そんな中「今年を最後に年賀状を控えさせていただきます」「これまでのお付き合いに心より感謝申し上げます」など、年賀状の一部に貼り付けることで、相手に感謝の気持ちと共に、これ以上年賀状を送らない旨を丁寧に伝えられる「年賀状じまいシール」。手書きで単純に「年賀状を控えさせていただきます」と書いてやめるより、可愛らしいシールにすることによって、相手に柔らかく伝え嫌な印象を与えないようにと配慮されたものだそうです。受け取り側の気持ちはそれぞれですが、人間関係をよりよいものにするために考えられたものなのだな、と、とても興味深かったアイテムです。

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komatsu
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ロックなライブとブラックコーヒーが好きなアラフォーです
趣味で経験したあれこれや
ちょっとしたこだわりを書き綴れたらいいな、と思っています

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