
日本人の「年末年始」について
日本人にとって「年末年始」は、1年の区切りを祝う特別な期間で、家族・パートナーや友人と過ごす大切な時間です。
この期間は一般的に、12月31日の大晦日から1月1日の元日、そして1月3日までを指しますが、多くの人が12月の下旬から1月初旬までを年末年始として捉えています。
この時期には、さまざまな伝統行事や習慣が行われ、古くからの日本文化が色濃く残る期間です。

●年末の習慣
1.大掃除
年末になると、多くの家庭では「大掃除」が行われます。
これは一年の汚れを落とし、新年を清らかな気持ちで迎えるための行事です。
家の隅々まで掃除をすることで悪い運気を払い、良い運気を呼び込むという意味も込められています。
2.年越しそば
大晦日(12月31日)の夜には「年越しそば」を食べる習慣があります。
そばの長い形状にあやかって「長寿」を願うとともに、
細く切れやすいそばを食べることで「一年の厄災や苦労を切り捨てて翌年に持ち越さない」という意味が込められています。
また、年越しそばは大晦日に食べるもので、年が明けてから食べるのはよくないとされています。
3.除夜の鐘
日本仏教の行事として大晦日(12月31日)の夜半から1月1日の正月にかけて、
各地のお寺で「除夜の鐘」を108回鳴らす行事があります。
この108回という数字は人間の煩悩の数に由来しており、鐘が鳴るごとに1つの煩悩が消え、
来年は幸せな一年を過ごしたいという願いが込められています。

●新年の習慣
1.初詣
元日から数日間にかけて神社やお寺に参拝する「初詣」は、日本人にとって新年の重要な行事です。
多くの人が家族・パートナーや友人と訪れ、新年の平安や健康、繁栄を祈ります。
参拝の際には、お守りやおみくじを購入することも一般的です。
2.おせち料理
新年を祝う特別な食事として「おせち料理」が用意されます。
黒豆(健康)、数の子(子孫繁栄)、伊達巻(知識・学問)など、各料理には特別な意味が込められています。
また、おせちは作り置きができるため、年末年始に台所仕事を減らし家族とゆっくり過ごすという目的もあります。
3.お年玉
子どもたちが楽しみにしているのが「お年玉」です。
親や親戚、大人たちから子どもに渡される現金で、新年の挨拶を兼ねた贈り物としての意味を持っています。
●年末年始の過ごし方の変化
近年では、ライフスタイルの変化により、伝統的な習慣が薄れつつある一方で、新たな過ごし方も広がっています。
たとえば、年末年始旅行に出かける人が増え、海外や温泉地で年越しや新年を迎えることも一般的です。
また、インターネットやデジタルサービスの普及により、オンラインでの初詣や、家族とのビデオ通話で新年の挨拶をする人も増えています。
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