音楽朗読劇に魅了された話

先日知人の勧めで、初めて「音楽朗読劇」を観劇しました。
朗読劇とは、俳優や声優が台詞を暗記するのではなく、台本を持って物語や小説などを朗読するスタイルの劇だそうです。

声だけで演じる舞台がどんなものかあまり想像がつきませんでしたが、観終えて帰る頃にはすっかり魅了され、がっつり心を掴まれていました。

観たのは「READING HIGH」という、最先端の朗読劇を発信し続けている藤沢文翁氏の世界観と roomNB(ソニーミュージックグループ)の持つ音楽性やテクノロジーの融合により「まだ誰も体験したことのない音楽朗読劇」を追求するエンターテインメントプロジェクトの朗読劇です。

今回の演目は「アーサー王伝説」をテーマに「栄光あるアーサー王伝説」が「終末」へと向かう様を藤沢文翁氏が新たな解釈で創り上げた物語。7名の著名な声優・9名の演奏者(5本のチェロをベースに、コントラバス、パーカッション、ヴォーカルのバンド編成)の出演でした。

会場は「東京ガーデンシアター」。
2020 年開業、東京の中枢に近い湾岸エリアの一角有明に位置する最大収容人数 8,000人規模の劇場です。
会場内は4つの階で構成。一番下の平面部分のアリーナを半円状に囲むように座席が配置されており、座席の段差とステージまでの角度が被らないよう計算された傾斜のある設計で、どの席からでもとても見やすそうな印象でした。
私は3階の天井席で、演者さんたちを頭上から見下ろすようなかなりの高さからでしたが、全体がよく見渡せて十分満足でした。

公演タイトルは「ROAD to AVALON」。
聖剣エクスカリバーに認められて不老不死となり、円卓の騎士たちと数多くの戦いに勝利し伝説の人となったアーサー王。しかしある日、王はエクスカリバーを使えなくなってしまい、再び時代は戦乱の中に。なぜ王はエクスカリバーに拒絶されたのか、円卓の騎士たちの事情、魔法使いマーリンの秘密とは、、、。

「騎士たちが最後にたどり着く場所=AVALON」までの終焉の道のりと「運命」の物語が描かれました。
舞台中央の演奏者を囲むように、煌びやかで重厚感を感じる衣装に身を包んだ声優たちが、台本を片手に石組の塔のような台に立ち、豊かな感情表現や繊細な声の使い方で物語を進行していきます。

そして、その物語を彩るように、場面場面に合わせた効果的な音楽が演奏され、ストーリーを際立たせていました。
また、幻想的な光や迫力ある火炎、電飾、照明、音、煙などの演出で情景がリアルに表現され、臨場感にあふれた迫力ある圧巻のステージでした。

物語のリアルすぎる読み聞かせ。動きが無いのに躍動感を感じ、情景が浮かびます。目の前で本当に物語が進行しているような、ゲームや映画の世界に入ったのではないかと思うほどでした。

そして、声優さんの声自体の魅力はもちろんですが、演じるキャラクターの心情や個性の表現力に改めて感銘を受けました。
生朗読、生演奏、生歌、世界観を作り上げる衣装や演出、全てに圧倒され、約2時間半の公演があっという間でした。
新しいエンターテイメントの世界を知ることができたとても幸せな体験、ぜひ、皆様にもお勧めしたいです。

参考:https://readinghigh.com/roadtoavalon/(ROAD to AVALON | 新感覚・音楽朗読劇 READING HIGH)

補足:撮影 NG で写真がないため、作成したイメージ画像を添付しています

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komatsu
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ロックなライブとブラックコーヒーが好きなアラフォーです
趣味で経験したあれこれや
ちょっとしたこだわりを書き綴れたらいいな、と思っています

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