ミニシアターのある街
名古屋市内にある『今池スタービル』という古い雑居ビルにかつて『今池シネマテーク』というミニシアターがありました。
座席40席ほどの小さな映画館はいつもスタッフやお客さんの『映画が好き』という熱が溢れており私もここで、個性あふれる魅力的な作品とたくさん出会わせてもらいました。
赤い座席に白熱灯、ポスターやサインがびっしりの壁、映画書籍の詰まった背の高い本棚、大きな窓から見える路地…
独特の空気がいつも五感を刺激してくれる、心地よく大好きな場所でした。
2023年7月。今池シネマテークは経営難のため、多くの人に惜しまれながら41年の歴史に幕を閉じました。
ラストに観に行ったのは、原一男監督のドキュメンタリー作品。
白黒の海の映像をバックに加藤登紀子の挿入歌が流れ、寂しさを一層掻き立てられましたが胸を打たれる最高なシーンでもありました。
閉館後は、看板がなくなった跡地を通るたび『ほんとに無くなっちゃったんだなー』としんみり…。
そんな日々を送っていた数ヶ月後、明るいニュースを耳にしました。
元スタッフの方々が 同じ場所で新たなミニシアターを作るためにクラウドファンディングでの資金を募っているとのこと。
(大変嬉しく、私も微力ながら支援に参加しました。)
2024年3月。ミニシアター『ナゴヤキネマ・ノイ』がOPENしました。
目標金額を大きく上回る支援があったとのことです。
この場所に、また明かりが灯っている事が嬉しく見上げると高揚感が湧いてきます。
どんな映画を観に行こうか楽しみです。
日本には素晴らしいミニシアターが沢山あり、いつか各所を巡ってみたいものです。
『旅先で映画館へ行く』という過ごし方も素敵〜と思う今日この頃ですが経営難で休館や閉館をせざるおえないところが増えているのも現実です。
また、それを救おうと奮闘している方々もたくさんいます。
自分1人ができることは僅かですが、何か少しでも力になれたらと思います。
ナゴヤキネマ・ノイ
https://nk-neu.com/