古着屋のこと。
ふらりと古着屋に立ち寄るのが好きです。
日本には古着屋がたくさんあります。
お店によって個性があり、日本のもの・海外からやってきもの・年代・ジャンルも様々な古着が売っています。近年は、SDGs の観点でも古着が注目されていますね。
古着の魅力はたくさんありますが、なんといってもその時、その場所でしか巡り合えない1着との出会いでしょうか。(これをよく日本語では『一期一会』といいます。)
まずは店内をぐるり。
これだ!と思う商品を手にとったら、サイズ、状態、値札もしっかりチェックして…
全てをクリアした時の嬉しさは、宝探しのようでもあります。
私は特に T シャツや、柄物が好きなので、お気に入り(ちょっとクセのある方がグッときます)を身につけると愉快な気分になるのが好きです。そして、日常にスパイスを効かせてくれる存在であります。
学生時代から通っているお店もありますが、何度訪れても毎回当時のワクワクそわそわした気持ちがフラッシュバックして胸がぎゅっと締め付けられます。(これをよく日本語では『エモい』といいます。)
また、例え自分では着こなせないような服でも、色・柄・素材・ディティール・装飾・ボタンやタグのデザインに至るまで、見ているだけでも面白く、時間が経つのを忘れてしまいます。今では考えられないくらい手間のかかりそうな手仕事に触れて、素敵なため息が出る時もあります。
この服はどのような時に、どのような場所で、どんな人が着ていたんだろう・・とか、ここに来るまでにどんな旅をしてきたのかな・・と、思いを巡らせるのも楽しいものです。
時には店主の買い付け時のエピソードを聞いたり、服のメーカーのルーツなんかも教えてもらったりすると、知識が増えてちょっと得した気分にもなります。
十数年前、旅先で立ち寄った古着屋で かかっていた BGM がとても良く勇気を出して店主(少し強面)に尋ねたところ、奥から CD を出してきてとても丁寧に説明してくれました。
服にも音にも店主の「好き」が詰まった空間に出会い、その旅一番の思い出になりました。
私にとって古着屋は、まだ見ぬ面白い世界が待っている場所です。
いくつ歳を重ねても、その気持ちを忘れずにいたいと思いながら
私は今日も街を歩きます。