名曲喫茶「新宿らんぶる」

東京の新宿には古くから営業している喫茶店はいくつかありますが、今回ご紹介のこちらのお店も1950年に創業したそうですからもう70年以上営業しており、昭和の名曲喫茶の雰囲気をそのまま残す老舗です。

1Fのこじんまりとした店内からは想像もつかないですが、地下に降りると約200席の大きな空間が広がっていて、天井もとても高く開放的で、大きなシャンデリアや壁際にもクラシカルなデザインの照明がいくつも取り付けられていています。
さらに地下は二層構造になっていて、地下のフロアからさらに赤い絨毯が敷きつめられた広い階段を数段下りると赤いビロードのソファーが並んでいます。このソファーやテーブルも創業当時からのもので壊れた部分を修理しながら使用されているそうです。

【柱にはベートーヴェンのレリーフ】

店内は写真で見ると結構明るく見えますが、実際は落ち着いた照明でもう少し暗い中、静かにクラシック音楽が流れていて時間を忘れてゆっくりと過ごす事ができる空間です。
最近の日本では、日本各地どの場所でも同じ味、同じようなサービスで一定のクオリティが提供されているチェーンの喫茶店が多くなってきました、それはそれで価値があると思いますが、その場所に行かないと味わえない魅力を感じられるこんなお店にも心惹かれるものがありますね。
メニューも昔しから日本の喫茶店によくあるような素朴なメニューが多いです、私が来店した時は午前中の早い時間でしたのでセットメニューのピザトーストセットを注文してみました。厚切りのトーストにチーズがたっぷり乗っており、スッキリとした味わいのオリジナルブレンドコーヒーと共に大変おいしくいただきました。

【ピザトーストセット 1,300円】

ちなみにこちらのお店、創業当時はクラシックのレコードをお客さんのリクエストに応じてかけ音楽鑑賞を主目的としていたそうです。このようなお店を「名曲喫茶」といいますが、他にも主にジャズのレコードをかける「ジャズ喫茶」、お客さん全員が歌うことを想定した「うたごえ喫茶」といったお店も都市部を中心に流行していたようです。
こんなどこか懐かしい個性的なお店もいつまでも営業して欲しいと願います。

*「新宿らんぶる」東京都新宿区新宿3丁目31−3

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YOZO
YOZO
大阪生まれの東京育ち、子供の頃芸能事務所に所属して数年間活動していました。
オールドキャンピングカーでのお出かけと野鳥、コーヒー、クラシック音楽が好きな middle age
です。

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